【暮らしの輪郭】omotoのご紹介
<9月14日(木)〜23日(土)>
「omoto」は鍛冶職人として刃物や包丁をつくる鈴木康人さんと、
藍や柿渋で服や小物を手がける智子さんのブランド。
念願叶ってようやくcopseで展示をしていただけることになりました!
omotoの活動は店をはじめた7〜8年前からずっと気になっていましたが
住まい兼工房を訪れ、長年抱き続けた憧れが確信に変わりました。
omotoのお二人が暮らすのは福島県いわき市。
古い平屋の住まいは、康人さんのご実家です。
幹線道路に面していますが、住まいの奥にはうっそうと木々が茂る広い庭が広がり
まるで山の中の一軒家のような雰囲気
縁側はいつも開け放たれ、庭と住まいが一体です。
康人さんは窓辺でひたすら包丁を研いでいたかと思うと、
住まいとひとつながりの納屋を改造した鍛冶場で火を起こし
カンカンカーン!と響く音とともに鍛冶の仕事にいそしみます。
智子さんは玄関脇の工房やキッチン、庭を行ったり来たり。
仕立て上がった服を染めるのも庭で。染料を入れたタライに仕立て上がった服を入れ、
一枚ずつ手でぎゅっぎゅと染み込ませていきます。
ほどよく染まったらハンガーに干してできあがり。柿渋は光に当てるごとに色合いが
深くなるので、何日もかけて日に当てながら、ゆっくり仕上げていきます。
私が伺った日も、住み込みの方がいたり(花嫁修行だとか)、
omoto家は来客が絶えず、いつもにぎやか。
だから食事はみんなが集まる大切な時間。料理をするのは智子さんの役割です。
キッチンには康人さん作の包丁が並び、金具の取っ手のついたまな板も。
ザルや鍋と溶け合う様子は、おいしいものが生まれる匂いが充満しています。
お昼はぱぱっと済ませるかと思いきや、一番しっかり食べるのがお昼ということで、
自作のレシピ帳を見ながら、いくつもの料理をひとつひとつ丁寧につくる姿が印象的でした。
「震災以来、マクロビの食事に変えたのですが、レシピは、
菜食の料理をおいしく仕上げるための忘備録みたいなもの」と智子さん。
マクロビにしてから仕事にもより集中できるようになったそう。
その料理の美味しかったこと!
噛みしめるように味わいながら、こんなにゆっくり豊かな気持ちで
ゴハンをいただいたのはどれくらいぶりだろうかと思ったくらいです。
仕事場と生活の場が緩やかにつながる住まいは、暮らしの延長に仕事があり、
生きる楽しみがあり、それぞれが隣り合わせにつながっているから、日々を豊かに変える
道具を作り出すことができるのだとつくづく。
ハイスピードで過ぎていく世の中の流れをものともせず、自分たちのペースを大切に
ゆっくりじっくりものづくりに向き合う姿に教えられることがたくさんです。
康人さんの包丁はいつもすぐ売り切れて、なかなか手にすることが
できませんが今回はどうでしょうか?
生活着として長く大事に着こなせるようにとこだわりが詰まった
智子さんのシャツや割烹着もぜひ袖を通してくださいね。
「暮らしの輪郭〜omoto×Iron warm _ plus+eda」
9月14日(木)〜23日(土)
在店日/「omoto」9/14.15.16 「Iron warm _ plus+eda」9/18.23
