【仁城義勝展】御礼
仁城義勝展、21日の昨日、盛況のうちに終了いたしました。古臭い、敷居が高いと敬遠されがちな漆。どれだけの方がいらしていただけるのかと不安だらけでしたが、連日たくさんの方にお越しいただけて驚きました。うれしい悲鳴。ありがとうございます。
「これから継続して扱われるんですか」と常連のお客さま。オープン以来、いつも片隅でご紹介していたのですが意外と存在に気付かない方も多かったようです。
それでも、お椀やプレートなど一部しかご紹介できなかったので、スグレモノの入れ子のお重をはじめ、大きなお皿やお盆など見て、たくさんの作品を見ていただける貴重な機会となりました。
バリエーション豊かな作品づくりの背景には、無駄なく木取りし、入れ子椀にしたり端材を箱ものにされるなど木の命を無駄なく使いたいという思いがあります。日常の道具として器をとらえ、木を守るだけ最小限に漆で仕上げた、潔いまでにシンプルな器。ものづくりの原点に触れた気がする9日間、5周年の記念にふさわしい日々となりました。貴重な機会をいただきました仁城さん、ありがとうございました。
*本日22日(日)はお休みをいただきます。次回の営業は26日(木)です。

【仁城義勝展】21日まで!
仁城さんの器展の今週は、21日(土)まで休まず営業。仁城さんはおかえりになりましたが、お茶目な写真とともに迎えてくださいますのでぜひいらしてください。木を削る前に、前掛けをされているときの瞬間。あたたかく飾らないお人柄が滲み出たお気に入りの一枚です。
当初は悩みながらディスプレイしましたが、こうして仁城さんや工房の写真を一緒に展示させていただくことで、器が生き生き輝き始めた気がします。単なるモノではなく、命を宿したひとつの生き物のような感覚。丸太から木を仕入れて、大切に気取りして、木を削り、漆を塗って仕上げる。シンプルで美しい器はもとより、仁城さんのものづくりを含めてご紹介したいと思っていたので、思いが詰まったものづくりを感じていただける展示になったように思います。
先日は来月、入籍されるカップルが記念にお椀を買いたくて、とご来店。入籍の記念に毎日使うお椀を一緒に選ぶって素敵ですよね。二人であれこれ選ぶ姿も微笑ましく、シンプルなお揃いのお椀を選ばれました。
万が一、割れたり欠けたりしても補修していただけるので、安心してどんどん使っていただきたいと思います。
漆の器でお出しするランチも好評。いつものランチが料亭のご飯のように上品かつ豪華に見えますね。漆の陰影のなか料理が美しく艶やかに浮かび上がらせる様子を見ていると、漆に勝る器はないと思わせるほど。あたたかな料理のときも手にやさしく、口当たり良く、手に軽やか。やはり漆は器のなかの器、器の王様なのかもしれません。ランチは会期最終日の21日(土)までご用意していますのでお楽しみに!

仁城さんのお話し会ご報告
仁城義勝展は連日、たくさんの方にお越しいただき盛況をいただきありがとうございます。
遅くなりましたが、先日の仁城さんのお話し会のご報告。仁城さんが漆の器をつくられるようになった経緯、山や木といった自然をみて美しいと思うのと同じように誰にでも好まれ、世代を超えて使い続けてもらえる木の器を作りたいと思われていることなど、お話しくださいました。
お話しをうかがいながら、漆の器で夕食会。
スタートは7寸皿に柿の葉寿司と生姜の甘酢漬け、春菊とえのきの梅和え、次はかぶら蒸し、大皿にルッコラとえんどう豆のかき揚げを。
最後にサツマイモご飯と粕汁。
お椀でご飯をいただくと、ふっくらおいしくいただけると、お客さまから聞いていましたが、最後まで粒が立ったままで、お椀がおひつのような役割をするのだと実感。
仁城さんのお知り合いの新亀酒造さんが贈ってくださった極上のお酒のおかげもあり、人生相談から政治まで話題は尽きることなく大盛り上がりなひとときとなりました。お話しの端々に、仁城さんの自然への思いや消費を続ける社会への懸念の言葉があふれます。使い手である私たちが何を選び、どのような社会を次の世代に渡したいのか。シンプルな器を前に、日々をどう生きるかということに気づかさた気がします。
21日(土)まで休まず営業しています。明日からのランチ(18日除く)でも仁城さんの器でお出しする予定です。メニューはきのこのおこわ/鶏団子汁/白和え/大学芋/大根ステーキです。

【展示会】仁城義勝展、本日初日!
気がつけば日付が変わっていました。本日12日(木)、仁城義勝展初日です。ようやく、どうにか設営終わりましたが、すいません、今回のディスプレイはとても難しいかったです。色調が統一されているせいでしょうか。どうすればひとつひとつ魅力的に見えるのか悩みながら、まだ答えを探している感じ。
5年の間にいろんな企画展をしてきましたが、やはり漆の存在感は別格なのかもしれません。
正直、漆は難しいです。傷つけないよう気を使うし、他の器と取り合わせが難しく、しかもほかの器に比べて買ってもらえる機会が少ない。要はcopseのような雑多な店に漆は合わないのかも、諦めたほうがいいのかな、なんて考えたことも5年の間に1度や2度はありましたでも仁城さんの漆の魅力を伝えたい、気軽に使えて、使うほどに艶やかであたたかみに満ちた、こんな漆があるんだ〜と知ってほしいと思った。一見、ちょっと物足りないくらいに素っ気ないけれど木目がだんだんと主張して個性を発揮するのもいい。漆ってこれでいいんだ!と、きっと多くの人が思うはず。
仁城さんのご用意くださった〝漆器の取り扱い〟の紙に書かれている言葉。
「あまり難しく考えなくていいと思います。目安としてはご自身の手と同じ程度にいたわってやることだと思います。たとえばザラザラしたタワシでは、ご自身で不快感を覚えるように、器たちも同じです。無難な方法としてはアクリル毛糸で編みこんだタワシを使い、湯洗いして(手に無理のない温度)やるといいと思います。洗剤を使わなくても油分まできれいにできると思います。洗ったと、乾いた布巾で拭いてやれば大丈夫です」。
おおらかなお人柄が行間から溢れ出す。難しく考えなくていいんです、が仁城さんの口癖。晴れの日のもの、と思われがちな漆を、日常の道具にした仁城さんの功績はとても大きいんじゃないかと思っている。でも、やっぱり難しかったなあ。仁城さんにご相談してみよう。初日から長文失礼いたしました! 本日、仁城さんとともにお待ちしていますので、いらしてくださいませ。お待ちしております!
*copseに初めてお越しの方は大泉学園駅から道のりブログをご参照ください→● 大泉学園駅より徒歩約10分。車でおこしの方は近くのUR団地パークサイド石神井の5号棟付近に8台分のコインパーキングがあります→☆

仁城展まであと2日!
仁城義勝展がいよいよ12日からに迫りました。仁城さんから届いた作品をひたすら開梱。お盆だけでもこのバリエーション(写真右)!小さな器から大きな鉢もの、お重も四角いものから丸いものまで圧巻です。しかも、作業中の雑多な店内に仁城さんがわざわざご来店くださいました。昨日まで滞在されていた京都から到着された足でいらしてくださったとのこと。しかも冷たい雨のなか。
明日は埼玉のギャラリーに在廊され、12日と13日はcopseに、そしてまた週末は京都だそう。還暦を超えた方とは思えない疲れ知らずの行動力!荷を解くたびに店のなかが赤く深い色に染まっていくようで、これまでにないまったりとした空気が流れ始めています。明日また速報をお伝えしたいと思います!
<仁城義勝展>
11月12日(木)〜21日(土)*会期中無休
仁城さん在店日/12日、13日

仁城さんインタビュー
来週12日〜から仁城義勝さんの個展がはじまります。仁城さんの漆は5年前のオープン当初より扱わせていただいていましたが個展は今回がはじめて。漆というとよそゆきの器、ハレの日のものと敬遠する方も多いようですが、仁城さんの漆は日常の道具。木のあたたかさと美しさに満ちています。会期に先立ち岡山の工房にうかがい、仁城さんのものづくりの背景をうかがってきました。長文ですが、ご一読いただけると幸いです。
copse(以下c)—-仁城さんの器は木を削るところから漆まですべて手がけていらっしゃるのが特徴ですね。しかも丸太から仕入れて‥‥倉庫に膨大に保管されているんですね。

仁城—修行した富山の工房が丸太から仕入れて乾燥させるところからしていたので、僕には当たり前のことだと思っています。ただ丸太で購入しても5〜6年寝かさないと使えません。もちろん乾燥の過程で割れたり反ったりすることもあれば、製材してみると虫食いや腐っているところが見つかることもあったりで、正直歩留まりが悪いです。製材所からすぐ使える材料を買ったほうがよほど効率はいいでしょう。
でも、丸太からつくることに意味があるような気がしているんです。製材するたびに木の命をいただいているという気持ちになり、命へのいとおしみが湧いてきます。自分の命は100年にもなりませんが木の命はもっと長い。丸太を前にすると、人間のエゴやおごりに気づかされたり、教えられることがたくさんあります。
c—木を無駄にしないよう、木取りにも配慮されているんですよね。
仁—丸太は薄い素材と厚い材料に製材します。厚い材料で椀や鉢物を、薄い材料はお皿を挽きます。製材するときにできる端材は四角いお重にします。お椀が売れるからといってお椀ばかり作ると端材が取れなくなる。わざと端を残すことで木を無駄なくつかうことができるし、バランス良くいろんな作品をつくることにもつながっています。もともと30年前に生地屋としてスタートして、最後まで自分で作りたいと思って仕上げ(漆)まで手がけるようになりましたが、やはり木をいかに大切にするかという思いがあります。
c—材料はトチと栗の2種類を使われていますね。
仁—木はどうしても存在感が主張が強いのですが、トチは木目が控え目ななので気に入っています、木目が静かだから漆で仕上げたときも漆を喧嘩しないでお互いが主張しすぎることがない。一方、栗は力強い木目が魅力。トチだけでは物足りないときに栗を少し使う感じですね。使えるものを作りたいという思いがあるので、自分が主張するようなものづくりが苦手で、素材の持っているものを生かして誰にでも馴染む姿にしたいと常に思っています。
c—仁城さんの漆はシンプルですが木目が透けて見えて、それがひとつひとつの個性となっている気がします。
仁—手を加えすぎないようにして、完結する前の一歩引いた状態にして仕上げるようにしています。完結してしまうと料理を入れたときに器が勝ってしまう。逆にぼけてしまうと料理まで殺してしまう。あくまで主役は料理で器はそれを支える存在なんです。「つくることをつくらない」というか「つくるらないことをつくる」のが僕の目標なんです。繰り返しになりますが、主張をできるだけ消したい。僕が僕がという存在をつくりたくないし、そんな人生もまたつまらない。ただ凡々としているだけでいい、精神的なつながりが根っこにあればそれで十分ではないかと思っています。
c—つくられる器は定番の形が基本になって、後から同じものを買い足せるのも魅力です。
仁—自分で考えて形を生み出したというより、要望されたり、木の出会いから少しずつ増えてきましたが、定番のアイテムをつくるだけ。毎年新作を発表するようなこともなく極めて地味なものづくりです。器は使う人のもの。料理を盛り付けて初めて完成するものであってほしい。オブジェやアートとは違う、あくまで生活の道具を目指しています。じゃあ、ただの容器でいいかというと、それは違います。〝器〟という言葉は大器晩成とか、あの人は器が大きいとか、人と同義語として使うことがありますよね。機能だけではなくそこにに精神性が加わってはじめて器になるのではないかと。単なるものとして扱ったら精神性は失われてしまいます。これは使う人の問題ではなく、つくる者の問題。木のように個体として完結しているものを扱う場合はなお、そういう気持ちで向き合わなければならないと思っています。
c—これまでお椀やお皿など、アイテムの一部しかご紹介できてないので、今回は幅広い作品を見ていただく機会をいただけ本当に楽しみです。
仁—冬の間に荒取りや木取りをして、その後7月ごろまで木地づくり、夏は漆塗りをして秋は販売と、3ヶ月ごとにそれぞれの作業に集中します。一年のうちほとんどこもっていますが、秋はあちらこちらにおじゃまして、各地でみなさんにお会いするのが楽しみです。お店(copse)うかがうのは初めてですが、どうかよろしくお願い致します!
*仁城さんは12日と13日に在店くださいます。13日18時半〜仁城さんのお話会も予定しています(食事つき、¥2000+tax)。仁城さんからものづくりのお話しをうかがえる機会にぜひ、いらしてくださいませ。
*今週は通常営業。土曜までのランチはじゃがいもの煮っころがし/ブロッコリーの豆乳スープ/ピーマン丸焼きなど。来週のランチはお休みです。

【ワークショップ】11月のマンスリー講座
すっかり日が短くなり秋の深まりを感じます。ハロウィンも終わり、早くも街ではクリスマスの準備が始まったようです。例年好評をいただいているドライフラワーgureのクリスマスアイテム。今年はリースとツリーの2種類をご用意くださいました。枯れ枝にサンキライやバラの実などをアクセントにしたリース(直径約30㎝)は、シンプルなデザインながら、凛とした冬枯れの木立の気配が漂います。
唐辛子の赤を効かせたツリー(直径18×高さ50㎝)はヒバや白妙菊がアクセント。個性的なツリーが加わればクリスマスが一層、盛り上がりそうですね。オーダーいただけましたらこのままご購入いただくこともできます。なお、ドライフラワーグリュさんはご自宅でもレッスンをされていますので、日程が合わない方はチェックしてみてください→◎
<11月のマンスリー講座>
日時/11月26日(木)10時〜(所要時間約2時間)
参加費/枝のリース¥4150+tax 唐辛子のツリー¥4400+tax
リースかツリーのご要望とともに店頭もしくはメールcopse <info@copse.biz>にてお申し込みくださいませ。

仁城義勝展のお知らせ
行ったり来たりしながら、ゆっくり季節が移ろっています。11月も間近になりました。copseの誕生月となる11月、5周年を記念して、仁城義勝(にんじょう・よしかつ)さんの個展をさせていただきます。岡山県で漆の器をつくられている仁城さん。木を削る〝生地師〟と、漆を塗る〝塗師〟が分業することの多い世界で、仁城さんは丸太から仕入れ、乾燥させ、できるだけ無駄を出さないよう型取りして木を削り、漆を塗って仕上げるところまで一貫して制作されています。「木の命を引き継ぎたい」そんな思いから、漆は木を守るだけ最小限に塗るだけ。木目が透けて見えるのが特徴で、使うほどに光沢を放ちます。少しずつ買い足して使えるよう、定番の形を作り続けるていることも含め、長く使い続けて欲しいという思いを見事に作品に託されているところに惹かれます。copseの定番としてオープン時からご紹介してきましたが、個展ははじめて。これまで店頭でご紹介したことのないアイテムもたくさん見ていただける機会となります。また、13日(金)は仁城さんのお話し会を開催。ものづくりの思いをうかがいながら、漆の器を囲んでささやかな夕食会を催します。ぜひ、ご参加ください。
今週は常設展。今週のランチはさつまいもときのこの豆乳ドリア、トマトスープなど。寒くなりましたね。あたたまりにきてくださいね。

copse5周年記念 仁城義勝展
〜ふだんのうるし、ハレの日の漆〜
11月12日(木)〜11月21日(土)*会期中無休
*仁城さん在店日/12日、13日
<仁城義勝さんのお話し会>
11月13日(金)18時半〜 参加費/¥2000(食事代含む)
*ご参加ご希望の方は店頭もしくはcopse <info@copse.biz>までお申し込み願います。

【入荷情報】ファブリックカレンダー
久々の常設展。静かに再開〜と思っていたら、オープン早々からお客さまが続々!
SARAXJIJI展期間中はお休みしていたランチを楽しみにしてくださったんですね!久々のランチ、今週はグリーンカレーですよ。定番でご用意しているタコライスもあります。
ファブリックカレンダー入荷しています(1950円)。
今年も残すところ2ヶ月と少しなんですね。
来年のことまで思い及びませんが、カレンダーを眺めつつ考えてみたいと思います。

【SARAXJIJI展】本日最終日
本日最終日となりました。洋服ばかりご紹介してしまいましたが、今回はじめてご紹介させていただいたdanskoとOTZのシューズも好評でした。
あれもこれもと追加でオーダーしたら壁一面が靴だらけ。
アイテム数も初日の倍くらいに増えていました。なかでも人気だったのがOTZのレザーシューズ。レザーのシューズは履いていることを忘れるほど軽くて、ラフすぎずレザーの風合いも◎ 同じデザインでリネン素材もあり、カラーバリエーションを揃えたい!とレザーとリネンの両方をご購入下さる方も。
そういえば今回、メンズもたくさん入荷していたのにご紹介が今頃になりました。
心配した雨もあがったようで、またひとつ季節が進みましたね。お散歩ついでにぜひおよりくださいませ。
*18日(日)はお休みをいただきます。

【SARAXJIJI展】ワンピたち
あいにくのお天気ですがSARAXJIJI展、明日までとなりました。
あっという間の9日間。なんどもいらしてくださる方もいて、連日賑やかでした。今日はワンピのご紹介。昨日、カシュクールリネンのワンピ→⚫︎をコートのように羽織りましたが、ワンピとしても素敵です。昨日のものとは色違いですが、前を留めて
着るとこんな感じ(写真左上)。
同じカシュクールのスタイルで、ツインクルウール地のものもあります(右上)。白とネイビーがあり、カタチが違うとシルエットも変わって。そのほかダブルガーゼのタートルネックのワンピも。
裾にウエイトを置いてバルーンスカートに似たシルエットを描きます。今年のおすすめ、モダールのワンピも着心地抜群。モダールは植物性の素材でシルクに似た風合いが魅力。オレンジのカーディガンと組み合わせるとさらに素敵に。S.M.lとありますので、ぜひ試着して自分にぴったりのサイズを見つけていますので、お選びくださいね。
*18日(日)はお休みです。ご了承ください。

【作家紹介】仁城義勝さん(漆)
岡山県井原市の山腹で漆を手がける仁城さん。漆というとよそゆきの器、ハレの日のものと思いがちですが、仁城さんの漆は日常の道具。木のあたたかさと美しさに満ちています。仁城さんの漆は木を守るだけ最小限に塗り仕上げています。「だからぼくのは漆というより、木の器なんです」と仁城さん。岡山の工房には木仁城さんのものづくりの背景をうかがってきました。長文ですが、ご一読いただけると幸いです。

(以下c)—-仁城さんの器は木を削るところから漆まですべて手がけていらっしゃるのが特徴ですね。しかも丸太から仕入れて‥‥倉庫に膨大に保管されているんですね。

仁城—修行した富山の工房が丸太から仕入れて乾燥させるところからしていたので、僕には当たり前のことだと思っています。ただ丸太で購入しても5〜6年寝かさないと使えません。もちろん乾燥の過程で割れたり反ったりすることもあれば、製材してみると虫食いや腐っているところが見つかることもあったりで、正直歩留まりが悪いです。製材所からすぐ使える材料を買ったほうがよほど効率はいいでしょう。でも、丸太からつくることに意味があるような気がしているんです。製材するたびに木の命をいただいているという気持ちになり、命へのいとおしみが湧いてきます。自分の命は100年にもなりませんが木の命はもっと長い。丸太を前にすると、人間のエゴやおごりに気づかされたり、教えられることがたくさんあります。

c—木を無駄にしないよう、木取りにも配慮されているんですよね。
仁—丸太は薄い素材と厚い材料に製材します。厚い材料で椀や鉢物を、薄い材料はお皿を挽きます。製材するときにできる端材は四角いお重にします。お椀が売れるからとお椀ばかり作ってしまうと端材が取れなくなる。わざと端を残すことで木を無駄なくつかうことができるし、バランス良くいろんな作品をつくることにもつながっています。もともと30年前に生地屋としてスタートして、最後まで自分で作りたいと思って仕上げ(漆)まで手がけるようになりましたが、つねに木をいかに無駄なく使うか、どうすれば大切に使い切れるかを考えています。

c—材料はトチと栗の2種類を使われていますね。
仁—木はどうしても存在感が主張が強いのですが、トチは木目が控え目ななので気に入っています、木目が静かだから漆で仕上げたときも漆と喧嘩せず、お互いが主張しすぎることがない。一方、栗は力強い木目が魅力。トチだけでは物足りないときに栗を少し使う感じですね。使えるものを作りたいという思いがあるので、自分が主張するようなものづくりが苦手で、素材の持っているものを生かして誰にでも馴染む姿にしたいと常に思っています。

c—仁城さんの漆はシンプルですが木目が透けて見えて、それがひとつひとつの個性となっている気がします。
仁—手を加えすぎないようにして、完結する前の一歩引いた状態にして仕上げるようにしています。完結してしまうと料理を入れたときに器が勝ってしまう。逆にぼけてしまうと料理まで殺してしまう。あくまで主役は料理で器はそれを支える存在なんです。「つくることをつくらない」というか「つくるらないことをつくる」のが僕の目標なんです。繰り返しになりますが、主張をできるだけ消したい。僕が僕がという存在をつくりたくないし、そんな人生もまたつまらない。ただ凡々としているだけでいい、精神的なつながりが根っこにあればそれで十分ではないかと思っています。

c—つくられる器は定番の形が基本になって、後から同じものを買い足せるのも魅力です。
仁—自分で考えて形を生み出したというより、要望されたり、木の出会いから少しずつ増えてきましたが、定番のアイテムをつくるだけ。毎年新作を発表するようなこともなく極めて地味なものづくりです。器は使う人のもの。料理を盛り付けて初めて完成するものであってほしい。オブジェやアートとは違う、あくまで生活の道具を目指しています。じゃあ、ただの容器でいいかというと、それは違います。〝器〟という言葉は大器晩成とか、あの人は器が大きいとか、人と同義語として使うことがありますよね。機能だけではなくそこにに精神性が加わってはじめて器になるのではないかと。単なるものとして扱ったら精神性は失われてしまいます。これは使う人の問題ではなく、つくる者の問題。木のように個体として完結しているものを扱う場合はなお、そういう気持ちで向き合わなければならないと思っています。

c—一年の間にサイクルを決めた制作スタイルも特徴ですね。
仁—冬の間に荒取りや木取りをして、その後6月ごろまで木地づくり、夏は漆塗りをして秋は販売と、3ヶ月ごとにそれぞれの作業に集中します。乾燥した時期に成形して、湿気の多い夏場に漆の仕事、そして冬は出稼ぎ(笑)で各地の展示会に立たせてもらう、と季節に合わせて作業を分割していますが、作業に集中できるし、出張のときもできるだけ何箇所もいけるように段取りしています。それぞれのお店に納品するのも年に一度。注文をうければいつでも発送できる問屋のようなことはできませんが、効率よくつくることで価格も抑えて喜ばれる器になるように思います。
c—仁城さんから作品が届くのは例年、秋の終わり。楽しみに到着をお待ちしています。

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【SARAXJIJI展】おすすめコーディ
SARAXJIJI展もいよいよ終盤となりました。例年以上に豊富なバリエーションのすべてを紹介するのは難しく、おすすめのコーディネートにしてご紹介します。
今年の一番人気といえばリネンのワンピース。グレーのほか朱色、ブルー、ナチュラル色とカラーバリエーションも豊富。デザイナーの野田ひろみさんもお召しになって来店してくださいましたが→⚫︎コートのように羽織るといい感じ。リネンのストレートパンツも同じ素材でラインナップしています。foldスカート(写真右上)も同じリネン。ボタンを止める位置を変えるだけで、いろんな着方ができるこのfoldスカート、素材でシルエットが変わるのも魅力です。
今年の新素材のコーマベアも。
コットン95%、ポリ5%の素材で収縮性があるのでコットンの風合いながら型崩れやシワの心配がなく、フィット感のあるしなやかなシルエットも魅力で、グレートブルーの2色あります。
ふんわりしたシルエットがお好みの方にプリーツの巻きスカートとラフコットンのアシンメトリーカーディガンはいかがでしょうか。
フェミニンなコーディネートが多くなりましたが、個人的に足首で絞ったサンダパンツがお気に入り。ボーダーのカットソーと合わせれば、アクティブな日常着になります。
開催は17日(土)まで。お待ちしています!
(今週のランチはお休みです)

【SARAXJIJI展】野田ひろみさん!
三連休の中日。昨日は熊本からSARAXJIJIデザイナーの野田ひろみさんがいらしてくださいました。ひろみさんに会いに来てくださる方が続々来店。終日、にぎやかでした。
九州のおいしいものも届いて、福岡・柳川「IMUSTAN」のベーグルはほぼ完売。南阿蘇「夏椿」のコンフィチュールはまだあります。
有機ラズベリー、ルバーブ、有機メルローワインをアガベシロップで煮込んだ「Four rouge jam」や、ひと瓶に紅玉1個をぎゅっと詰め込んだ「紅玉とライムのコンフィチュール」など、自然の甘みがぎゅっと詰まった4アイテム。今日も楽しみにお越しくださいね。
本日、ワークショップのため12時オープンとなりますのでよろしくお願いいたします!

【SARAXJIJI展】シューズたち
今回のSARAXJIJI展はシューズも見所です。danskoとOTZ SHOSEはどちらもSARAXJIJIのデザイナー、野田ひろみさんのご愛用ブランド。熊本のアトリエでも定番アイテムとしてご紹介されています。私もdanskoのプロフェッショナルを愛用していますが、履き心地抜群。厚いソール(靴底)に秘密があり、たくさん歩く日も疲れ知らず。さすがコンフォーターシューズを代表するブランドです。
人気のサボ(Ingrid)やProfessionalのほか、ストラップタイプの可愛いデザインも。OTZ SHOSEはサーファーをはじめナチュラル志向の方に人気のブランドで、カラフルなリネンシューズは夏に素足で履きたい気分。ぜひこの機会にいろいろ試し履きしてみてくださいね。
明日は福岡・柳川のimustanのベーグル、南阿蘇「夏椿」のコンフィチュールが届きます。午後には販売スタートできると思いますので、お楽しみに!

【SARAXJIJI展】開催中!
SARAXJIJI展、本日2日目が終了しました。今年で4回目。昨年購入くださった方、毎年楽しみにしてくださっている方を中心に、初日からたくさんお越しいいただきありがとうございます!SARAXJIJIの洋服はS,M,Lとサイズ展開しているものが多く、カットソーは長袖、7分、タンクトップと豊富。
これだけ細かくバリエーションを用意するのは大変だと思いますが、着る側にとってはぴったりのサイズで、いろんなデザインが選べるのはうれしい限り。何よりもリピーターの方が多く、年々たくさんの方にお越しいただいているというのが信頼の証ですね。ジャケット感覚のコートも今冬のおすすめです。明日から三連休。デザイナーの野田ひろみさんが在店してくださるのは11日(日)、12日(月)です。11日は福岡・柳川のIMUSTANのベーグルや、阿蘇「夏椿」のコンフィチュールが届きます。こちらもお楽しみに!

【SARAXJIJI展】本日スタート!
朝は冷え込むようになり、厚手の上着を羽織りたくなります。あたたかな服が欲しくなりましたね。本日8日からSARAXJIJI展がはじまります!
カラフルなコートやあたたかなプルオーバーなど、これからの季節に活躍のアイテムが揃っています。ラフィーカーゼやラフコットンのカットソーも各色サイズも揃っていますので、ぜひ足をお運びくださいね。受注にて対応させていただくアイテムもありますが、即売の品もたくさん!danskoとOTZshoesのシューズコーナーもつくりました。
なお、展示品多数のため大変申し訳ありませんが、来週のランチはお休みさせていただくことにしました。楽しみにしてくださっていた方には申し訳ありません。
11月8日(木)〜17日(土)
「私の定番〜SARAXJIJI×dansko×OTZシューズ」
*野田さん来店日/11日、12日
*copseに初めてお越しの方は大泉学園駅から道のりブログをご参照ください→● 大泉学園駅より徒歩約10分。車でおこしの方は近くのUR団地パークサイド石神井の5号棟付近に8台分のコインパーキングがあります→☆

【SARAXJIJI展】速報!
いよいよ8日(木)よりSARAXJIJI展開催です。さっそくSARAXJIJIさんからどーーん!と8箱分、到着しております。すごい量に圧倒されつつ、まだチェックが終わってません。汗
例年になくすごいアイテム数。今年からツインクルリネンのカラーバリエーションが増えるなど、さらに素材の選択肢が広がった様子。同じデザインでも色や素材が違うだけでシルエットやが着心地が大きく変わるので、どれを選ぶか悩みそうです。今の時期にぴったりのリネンのカシュクールのコートや、あたたかなツインウールのフォールドスカートなど、着心地の良いものが勢ぞろいしています。
SARAXJIJI定番のカットソーに今年は白も登場。ラフな衿のライン、大好きです。今年から新しくなったタグも素敵。今年はdanskoやOTZシューズも加わるので、膨大なアイテムをどうご紹介するか頭を悩ませております。どうか楽しみにお出かけください。
*copseに初めてお越しの方は大泉学園駅から道のりブログをご参照ください→● 大泉学園駅より徒歩約10分。車でおこしの方は近くのUR団地パークサイド石神井の5号棟付近に8台分のコインパーキングがあります→☆

【イベント】5周年記念 中山うりライブコンサート
お知らせ続きですが11月28日に予定しています「copse5周年記念 中山うりライブコンサート」のチケットを明日10月1日から販売開始します。5周年の記念にぜひ!と構想していた中山うりさんのライブコンサート。アルバム『鰻』に収録されている「石神井川であいましょう」という曲を聴いた瞬間、ノックダウンされました。我らが石神井が主題に歌われるだけでも感動的なのに、叙情的な歌詞とうりさんの澄んだ歌声が素晴らしく、身のサビがぽろぽろと剥がれるほど心に響きます。いつか必ずこの歌を石神井で歌ってほしい、聴きたい!と思ったのでした。小さなcopseの空間ですが、うりさんの魅力的な歌声に包まれて、きっといいコンサートになる気がします。
中山うり
1981年埼玉生まれ。シンガーソングライター。「回転木馬に俺と猫」がNHKみんなのうたに選ばれるほか、日野自動車「日産セレガ」、クノールカップスープなどCMの歌も多数担当。独創的な歌詞とサウンド、魅惑的な歌声で聴く人を魅了する。
copse5周年記念 中山うりライブコンサート
日時/11月28日(土)14時会場 14時半開演
料金/2500円+1ドリンク(小学生は1500円+1ドリンク)*キャンセル待ちのみ受付中。
*未就学児のお子さまの入場は不可。
<お申し込み方法>
1 . 件名: 中山うりライブ予約
2. お名前( フルネームカタカナでご記入ください)
3. お電話番号(携帯電話)
4 . ご予約人数
*info@copse.bizまで、ご予約申込みメールをお送りください。数日以内に受付確認のメールをお送りいたします。 数日たっても届かない場合は03-6913-1544(copse)にお問い合わせ下さい。

10月8日〜は「SARAXJIJI」展!
朝夕は肌寒さを感じるこのごろ。季節がわりにいつも活躍するのがSARAXJIJI(サラジジ)のカットソーです。柔らかなラフィーガーゼはSARAXJIJIの定番にして一度、袖を通すととりこになる必携のアイテム。汗ばむ日中はさらりと、風が冷たい朝晩はあたたかく、なによりしなやかな素材感には代え難いものがあります。ということで、お待たせしました。今年もSARAXJIJI展の季節です。毎年、10月にご紹介しているSARAXJIJI展、今年も熊本からデザイナーの野田ひろみさんがいらしてくださいます!そして、今年はひろみさんおすすめのdanskoやOTZのシューズもご紹介!さらに、福岡県柳川市のベーカリーimustan(イムスタン)のベーグル、熊本・阿蘇から夏椿のコンフィチュールが届きます! 例年に増して盛りだくさんな展示になりそうですよ。初めてシューズをご紹介させていただく記念?に、矢田部 英正さんの身体感覚講座も予定しています。以前、朝ごはん展のときの講座も好評いただきました→⚫︎ テーマは身体の基本となる「立ちかた、歩きかた」。もちろん楽しみはSARAXJIJIの洋服。定番をはじめ、どんな新作が登場するか私もワクワク待ち遠しいです!
*12日はワークショップのため12時オープンになります。
<企画展>
私の定番〜SARAXJIJI×dansko×OTZshose
10月8日(木)〜17日(土)*会期中無休
SARAXJIJIデザイナー野田ひろみさん在日/11日(日)、12日(月・祝)
<イベント>
10月11日(日)「九州の美味しいもの祭り」
「imustan」のベーグル、「夏椿」のコンフィチュールが届きます。
<ワークショップ>
10月12日(月・祝)10時〜 参加費¥3000+tax
「身体感覚講座〜立ちかた、歩きかた」
日本人の身体技法について研究され著書も多数ある矢田部 英正さんに動作の基本である立ちかた、歩きかたについて教わります。
*お申し込みは店頭もしくはメール<info@copse.biz>まで。お名前とご連絡先(携帯電話)を添えていただけますと幸いです。
